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蝉丸(せみまる)は、能の演目のひとつ。盲目の皇子「蝉丸」が山に捨てられ、哀しみの中で琵琶を弾いていると、狂人となった姉が現れ、二人の身の不幸を嘆き合う話。因果応報や姉弟の情、与えられた運命に従う悲しくも美しい姿を名文句で謳い上げる〔(博文館, 1919) 〕。高貴な姿から一変する様子や、二人が掛け合いで別れを惜しみ合う場面など、涙を誘うドラマティックな演出が見どころ。四番目物(五番立てと呼ばれる正式な演能の際に四番目に上演される曲で、亡霊などが主役になるもの)、狂乱物と呼ばれるジャンルの一作。世阿弥の作と言われる。 == あらすじ == 醍醐天皇(延喜帝)は、盲目の第四皇子・蝉丸を逢坂山に捨て、出家させよと臣下の藤原清貫に命じる。清貫は嘆くが、蝉丸は、わが身の後世を思えばこその帝のお考えであろう、と承諾する。清貫の手により蝉丸は髪を落とし、蓑、笠、杖を受け取り、ひとり山に残る。源博雅が様子を見に訪れ、蝉丸の住まいにと藁屋を用意する。 一方、天皇の第三子であり、蝉丸の姉である逆髪(さかがみ)は、生まれつき逆立った髪をもち、その苦悩から狂人となり、浮浪者となっていた。ある日、山の藁屋から琵琶の音が聞こえ、訪ねてみると、それは弟の蝉丸であった。二人は我が身の不幸な境遇を語り合い、慰め合う。しかし、それぞれ授けられた運命に従い、涙ながらに再び別れの時を迎える。〔The能.com〕〔近藤正一著 (博文館, 1914) 〕 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「蝉丸 (能)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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